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抗がん剤治療による脱毛と聞くと、髪の毛が抜けるイメージが強いですが、実際には髪の毛だけなく、眉毛、まつ毛、鼻毛、VIOの毛など、毛という毛が抜けます。
その中でも、対処が一番大変なのは髪の毛です。
髪の毛が脱毛すると容姿が変わるので心理的負担も大きいですし、毛量が多いため、抜け毛の対処にも負担がかかります。
この記事では、そうした脱毛による負担を少しでも軽減するための方法として、抗がん剤治療開始前に準備できることをまとめています。
治療の開始前に準備しておく理由
これから抗がん剤治療を始める予定があり、副作用として脱毛することが想定される場合は、治療開始前に脱毛に向けた準備をしておくことをおすすめします。
なぜ治療開始前に準備しておいた方がいいのか?
その理由は次のとおりです。
脱毛が始まると、脱毛に対してストレスや負担を感じることが多くなります。
たくさんの場面で抜け毛への対処が必要になり、ストレスを感じやすくなり、それらが心身の負担となります。
抜け毛による負担やストレスは、完全に脱毛しきるまで、または抗がん剤治療が終了するまで続くことが予想されます。
治療開始前に準備しておくことで、そうした心身の負担を抑えることができます。
備えあれば憂いなし、です。
事前に準備をして、脱毛期間中の負担をできるだけ軽減していきましょう。
脱毛に向けた準備について、大きく以下の4つの項目に分けてお話していきます。
抜け毛の対処をするための準備
脱毛が始まると、抜けた毛の対処が必要になってきます。
ここでいう対処とは、主に抜け毛の掃除のことを意味しています。
治療中の抜け毛の掃除をできるだけ容易にするために、ここでは抜け毛の対処をするための準備についてお話します。
抜け毛の対処をするための準備は大きく分けて3つです。
順にみていきます。
髪を短くカットする
抜け毛の対処をするための準備として、髪の毛を短くカットすることをおすすめします。
では、髪の毛をどのくらい短くすればいいのか?
筆者の経験からすると、目安としてはベリーショートがおすすめです。
ですが、絶対にベリーショートにしないといけないということはありませんので安心してください。
ベリーショートまで短くしなくても、ショートヘアにするだけでも上記のメリットは受けられます。
髪の毛を短くするよりもバリカンで剃った方がいいのでは?という意見もありますが、バリカンで剃ると、頭皮を傷つけてしまう可能性もありますし、脱毛した時にかなり短い毛が抜けることになるので、服などの繊維などに入り込んでしまうなど、抜け毛を回収しにくいということが想定されます。
ヘアキャップを用意する
抜け毛の対処をするための準備として、脱毛用のヘアキャップを用意しておくことをおすすめします。
ヘアキャップを髪の毛全体を覆うように着用することで、落ちた抜け毛がキャッチされます。
使い捨てタイプなので、ある程度の抜け毛がヘアキャップ内に溜まったら、そのままゴミとして捨てることができます。
抜け毛が首や肩に直接落ちてチクチクするのを防いでくれて、尚且つ掃除の手間を省けます。
ヘアキャップを着用するのとしないのとでは、抜け毛に対するストレスがかなり変わるので、マストレベルでおすすめです。
ただし、脱毛MAX期では、抜け毛がこのヘアキャップすら突き抜けて落ちてきたりするので、そこは仕方ないものだと割り切っておきましょう。
抜け毛を掃除する便利グッズを用意する
抜け毛の対処をするための準備として、抜け毛を掃除するための便利グッズを用意しておくことをおすすめします。
抜け毛を掃除するための便利グッズとは
この2つです。
粘着ローラー
抜け毛は、服やタオル、寝具などにどんどん付着します。
粘着ローラーを使えば、それらの身の回りの物に付いた抜け毛を簡単に取り除くことができます。
また、出先で服に落ちた抜け毛が気になる時は、持ち運びしやすいミニサイズの粘着ローラーもおすすめです。
フロア用ワイパー
床に落ちた抜け毛は、フロア用ワイパーがあれば、サッと床を拭くだけで抜け毛を絡め取ることができます。
ワイパーに挟むシートは、髪の毛をキャッチできるドライシートタイプを選びましょう。
フローリング、畳、脱衣所もフロア用ワイパーでスマートに抜け毛の掃除処することができます。
容姿を保つための準備
脱毛による大きな変化は、容姿が変わることだと思います。
抗がん剤治療による脱毛では、髪の毛だけでなく眉毛やまつ毛も抜けるので、見た目の変化が大きく、それによってメンタル的に不安定になることもあります。
抗がん剤治療終了から自髪が発毛して、ベリーショートに整えられる程度になるまでには1~2年かかると言われているので、容姿の変化との付き合いはそれなりに長期間となります。
自分自身が安定した気持ちで過ごしていける程度に、容姿を保つための準備をしておくと安心できます。
容姿を保つ方法としては、
ことなどが挙げられます。
ウィッグ・帽子を用意する
髪の毛の脱毛による容姿の変化には、ウィッグや帽子を着用することで対処することができます。
ウィッグ
脱毛中のウィッグには、ファッションウィッグではなく、医療用ウィッグを選ぶようにしましょう。
医療用ウィッグには、オンラインショップで購入できる比較的安価なものから、大手メーカーが取り扱っている自然な見た目を重視したものまで、たくさんの種類があります。
ご自身に合うウィッグを探してみましょう。
ウィッグ選びには以下の記事をご参考にしてみてください。
ウィッグを探すポイントをまとめた記事はこちら▽
医療用ウィッグを試着できるメーカーについての記事はこちら▽
ウィッグ大手メーカーを比較した記事はこちら▽
帽子
家で過ごすときや、人前にあまり出ないときなど、ウィッグまで着用しなくてもいいかなという時には、帽子を着用することで容易に見た目をケアすることができます。
メイク用品を用意する
顔周りの脱毛としては、眉毛、まつ毛、鼻毛、もみあげ部分などの毛が抜けることになります。
特に眉毛やまつ毛が抜けることで、顔の印象も変わってきます。
眉毛については、アイブロウで眉毛を描き足すことができます。
まつ毛については、アイラインやアイシャドウを付ける、もしくは、眼鏡を装着するといった工夫をすることができます。
脱毛時に向けて、こうしたメイク用品などを用意しておくことをおすすめします。
頭皮への負担を軽減するための準備
脱毛期間中は、頭皮がとてもデリケートな状態になります。
私の場合は、頭皮がとても痛くなったり、頭皮に湿疹ができたり、痒くなったりしました。
できるだけ頭皮への負担がかからないように準備しておくと安心して過ごせると思います。
脱毛前から頭皮のお手入れに気を付ける
抗がん剤治療開始の約1~2週間後から脱毛が始まりますが、頭皮への負担がかからないようにするために、脱毛が始まる前から頭皮のお手入れには気を付けておくと良いです。
脱毛前は、頭皮への刺激を避けるために髪の毛のカラーリングを控えましょう。
また、爪を立てて洗うなど、頭皮を傷つけないように気を付けましょう。
洗いすぎないことも大切です。
脱毛が始まると頭皮が引っ張られるような痛みが生じることもあるので、無理して洗わずに頭皮をいたわりましょう。
洗うとしたら、桶にお湯を張って湯シャンする、もしくはシャワーでやさしく流す、といったやり方で充分に髪と頭皮の汚れは落とすことができます。
脱毛が始まると皮脂の臭いが強くなることもありますが、皮脂を取り除こうとして洗いすぎて頭皮を刺激しないように気を付けましょう。臭いは徐々に落ち着いていくはずです。
枕カバーを肌にやさしいものにする
髪の毛が脱毛すると、髪の毛という頭のクッションがなくなり、頭皮が露わになります。
就寝するときの枕カバーの生地感も頭皮で直に感じるようになりますし、脱毛期間中は頭皮がとてもデリケートな状態になりやすいです。
そのため、枕カバーは肌にやさいい綿素材のものを用意しておくのがおすすめです。
頭を守るための帽子を用意する
人間の髪の毛は、頭を守る役割があります。
髪の毛が、頭への衝撃を和らげ、頭を保温し、紫外線から頭皮を守る役割を担っています。
髪の毛が脱毛すると、こうした頭を保護する機能が一時的に失われることになります。
そのため、頭を守るための帽子を用意しておくことをおすすめします。
頭を保護するためには、家の中でもできるだけ帽子を着用しておくのが望ましいです。
肌にやさしい綿やガーゼ素材で、生地がやわらかく、縫い目が頭皮に当たらない帽子がおすすめです。
心のための準備
脱毛するに向けて、心の準備も必要かと思います。
やはり自分の髪の毛が一時的とはいえ無くなるというのは、それなりにメンタルへのストレスがかかることです。
私は髪の毛が抜けることは悲しかったし、怖かったし、不安でした。
どうやって脱毛に向けて心の準備をしておくのかについて、方法を1つお伝えします。
その方法は、自分の髪の毛へ対して手紙を書くことです。
自分の髪の毛へ思いを伝える手紙を書くのです。
ありがとうの気持ちやごめんなさいの気持ちや、抜けることが悲しいという気持ちや、これまでの楽しかった思い出など…、髪の毛へ対しての思いを全て手紙にして伝えることで、脱毛することを自分自身が受け入れる手助けになると思います。
私は髪の毛が脱毛する前には「私の髪の毛さん宛て」の手紙を書き、乳がんで乳房を切除する手術の前には「私のお胸さん」宛ての手紙を書きました。
自分の身体の一部と別れることが受け入れ難かったときに、感謝を込めて伝えることで、自分の心の中にあった処理しきれなかったことを消化することができたと思います。