こんにちは。
AYA世代でのがん経験のあるsoraといいます。
がんと告知されても、すぐに治療が開始されるわけではありません。
がんと診断された後には、より精密な検査が必要な場合も多く、告知後から治療開始までには1~2か月以上かかることがあります。
告知後から治療開始までに時間がかかることは、患者としては病状が進行してしまうのではないか?という不安と焦りにも繋がります。
そのような不安や焦りがある中で、治療開始までの間はどのように過ごしていいけばいいのか?ということについて、お話していきます。
治療開始までの過ごし方
告知後から治療開始までをどう過ごせばいいのか?
結論からお伝えしますと、
告知後から治療開始までは普段通りに過ごしたらいいです。
私は初めてがん告知を受けた時、不安でどうしたらいいのか分からず、ドクターに聞きました。
「どのように過ごせばいいですか?食べてはいけないものはありますか?仕事はしてもいいんですか?運動はしてもいいんですか?」質問攻めですね。苦笑
ドクターの答えは、いたってシンプルに「普段通りでいいですよ」でした。
診断されるまでに普段通りの生活ができていたなら、その状況を継続すればいいということです。
がんと診断されたからといって、すぐに運動をやめたりとか、仕事を辞めたりとかは、しなくてもいいのです。
告知後はできるだけ現状維持で過ごすことで、徐々に日常を取り戻すことができるのだと思います。
とはいっても、特に告知直後は気分の落ち込みによって、一時的に日常生活への適応度合が低くなることもあるので、心身に無理のない範囲で生活することを心がけることが大切です。
日常生活を過ごすときに気を付けたいポイント
日常生活においても、自分ができる範囲で普段通りに過ごしたらいいです。
ただし告知後は精神的なショックや落ち込みのある時期でもあります。
また、身体的に痛みや発熱などの不調な症状が出ている場合もあります。
では、どのようなことに気を付けながら、日常生活を送ればよいのか?
それについて以下にまとめました。
1つずつ詳しくみていきますね。
不調な症状がある場合は、無理しない行動をとる
普段通りに日常生活を送るにしても、大前提として「心身の調子を第一に考えて行動する」ことが大切です。
日常生活には、寝て起きて食事をするだけではなくて、洗濯や料理、掃除、ゴミ出し、入浴、通勤、運動なども含まれます。
不調な症状が出ている場合は、それらの何気ない行動をしただけでも負担を感じたりすることがあるかもしれません。
そういった場合は、必要であればドクターに相談したり、家族にお願いできるようなことであれば代わりに任せてしてもらうなど、不調が悪化しないように配慮が必要です。
例えば私の場合は、患部に痛みがあったので、患部に力が入るような動作はできるだけ避けながら過ごしました。
自分が身体的に負担だと感じることは、身体的にもメンタル的にも影響が出てくるのでできるだけ避けた方がよいです。
不調な症状がある場合は、無理しないように過ごしましょう。
感染症対策をしっかりする
告知後からは、治療開始に向けて徐々に治療方針が定まってきます。
予定通りに治療が開始できるように、感染症対策はしっかりして体調を整えておきましょう。
例えば、手術の予定が決まったのに手術前に風邪を引いてしまったら、場合によっては手術を延期しなくてはならない可能性もありますし、手術が行われたとしても術後の回復力を弱めてしまうリスクもあります。
そういったことを予防するためには、
以下の基本的な感染症対策はしておいた方がよいです。
昨今のコロナ流行もあり、外食を控えることも感染リスクを減らすことに繋がると思われます。
ですが、絶対に外食は控えた方がいいというわけではなく、がん診断による気分の落ち込みがある時期なので、外食をしたり好きなものを食べたりして気分転換をすることも大切です。
外食をする際には、換気の良さそうな席を選んだり、食べるとき以外はマスクを着用したり工夫することで、感染リスクを減らしながら食事を楽しむことができると思います。
精神的なケアになることをする
告知後の気分の落ち込みが安定してくるまでにはそれなりに時間がかかります。
一時的に日常への対処はできることも多いですが、気分の落ち込み度合はなかなか浮上してこないものです。
そこで、自分なりに精神面のケアをしてあげることが大切だと思っています。
では、どのように自分の精神面をケアすればいいのかというと、
「どのようなことをしたら自分の気持ちが落ち着きそうか」を考えて実行する、ことです。
例えば、私の場合はこのようなことをしました。
- お笑い動画を見る
- 自分の気持ちや考えをノートに書きまくる
- 今後のやりたいことリストを作る
- 美容院で髪を切ってトリートメントをしてもらう
自分の気持ちや考えをノートに書きまくることは自分の気持ちを整理するのに役立ちましたし、美容院で髪をキレイにしてもらうと気分が上がりました。
「旅行や遊びに出かけたら自分のメンタルが回復しそう」と感じるなら、それらを実行すればきっと良い気分転換になると思います。
「これをすると気持ちが落ち着きそうな気がする」と思うことをするのがポイントです。
仕事をするときに気を付けたいポイント
告知後から治療開始までは、仕事においても普段通りにして大丈夫です。
ただし、仕事をするときに気を付けたいのは、仕事よりも自分の健康を優先することです。
今は無理をする時ではありません。
がんと診断された後は、優先度合が
仕事 < 自分の体調&治療
となるように判断していくのがベターです。
仕事の状況よりも、自分の体調を優先する
仕事内容に身体的な不安がある場合や、体調に異変がある場合は、ドクター&職場の上司に相談しましょう。
治療が開始するまでの間は、「仕事をすることが身体の負担になり、がんが進行するのではないか」と不安になったりもします。
ドクターに相談することで、「こういう作業は健康状態に影響を及ぼすので避けるように」というような特定の作業や活動を制限するよう指示する診断書を発行してもらえる場合があります。
こうした診断書を取得できれば、職場へも伝えやすくなります。
作業内容について配慮してもらえるように上司にも相談しておきましょう。
私の場合は、2度目の罹患のときは患部に痛みがありましたが、デスクワーク中心の仕事だったので普段通りに仕事をしていました。
けれども、たまに我慢できないほど患部の痛みが激しい日があり、そのような日には休みを取得しました。
上司には病名と症状(痛みがあること)をあらかじめ報告していたので、急な休みの連絡も受け入れてもらえました。
自分の体調で仕事ができそうかどうかをよく考え、周囲に配慮してもらえるように努めることが大切だと思います。
仕事のスケジュールよりも、治療のスケジュールを優先する
がんと診断された後は、追加の精密検査があったり検査結果を聞きに行ったりと、病院へ通う回数が増えます。
そのため、仕事を休まなくてはならないことが増えます。
しかしそこで、仕事のスケジュールを優先しないように気を付けることが大切です。
ドクターから「精密検査の日は一番早いのが〇月〇日ですが、どうですか?」と聞かれたら、
「はい、その日で!」と即答する心構えでいた方がいいです。
「その日は仕事のアレがあるから違う日で…」なんて思っていたら、その積み重ねで治療開始はどんどん遅くなってしまいます。
特に、がん告知を受けた時に「もっと早く見つかればよかったのに…」と後悔の念がよぎっていたとしたら、これ以上自分の手で治療開始を遅くすることはないです。
仕事のスケジュールはフル無視でいきましょう。
上司に休暇申請を申し出るときには「ドクターがこの日しかいなくて」とか「この日しか検査予約が取れなくて」と一言添えておけば大丈夫です。
仕事のスケジュールよりも治療のスケジュールを優先するようにしましょう。